69回目の終戦記念日です。
終戦からすでに69年もの月日が経ってしまったのですね。
東京、大阪大空襲、沖縄戦、広島、長崎への原爆投下。
これだけの痛手を負った日本がここまで復興できたのも、戦後奮起された方々の尽力はもちろん、
戦地、また本土で亡くなった方々の犠牲の上に成り立っての事なのだと思います。
私の両親は戦争体験者ですが、私自身は戦争自体を知らない世代です。
幼い頃から学校や両親から戦時中の話を散々聞かされていましたが、
ただ聞くばかりで、そこからは何も展開する事はありませんでした。
それは仕方ない事で、私は体験した事がないのですから、振り返って考える事が出来ないのです。
昔よく、父から戦争の(父は長崎に原爆が落とされた時、小倉から救護に向かいその惨状を見た)話を
聞いていたのですが、それを受けて「怖いね」「ひどいね」「かわいそうだね」 と私は相槌のように返すのが関の山でしたが、
父はその度に 「だろ?」「だろ?」 と言って、ただ話を聞かせるだけで満足していたような気がします。
今思えば誰かにその惨状を伝えるだけで、無力な自分とその辛さを僅かながらでも軽減させられていたような気持ちに
なっていたのではないかと、最近になってそんな事を考えるようになりました。
その父も、今はもうこの世にいません。
もっと話を聞いておけばよかったと、今更ながら思う今日この頃です。
69年経っても未だ戦後処理は終わらないまま、このまま風化していくのではないかと懸念されていますが、
せめて今日だけでも戦争について考えたいと思います。
たとえそれが取るに足らないものだったとしても、目を背ける事だけは避けたいと切に思います。
戦没者の方々の御冥福を心よりお祈り致します。